FXは値動きがないと勝てもしませんし、負けもしません。
もちろん日々のスワップが発生しますし、スプレッドや手数料などがありますから、厳密に言えば違うのですが、トレーダーが狙うのは「値動き」です。
私がトレードを勉強し始めて、大きく動いたなと感じるのは300pips程度の値動きがあった日ですが、殺人通貨と言われるポンドは過去、1日で500pipsはザラに動いたとのことで驚きです。
最近ではドルが以前に比べて値動きが激しくなってきています。
時代によって変わっていくものですね。
・スイスフランショックとは
・スイスフランショックが起こった原因
・トレーダーはどのように資産を守るのか
目次
スイスフランショックとは
さて、2015年1月15日に起きた「スイスフランショック」をご存じでしょうか?
値動きはスイスフラン円で3,947pips、米ドルフランで2,820pipsだったそうです。
この値動きは多くのトレーダーを地獄に追いやり、その反面、一日にして一部のトレーダーを億万長者へ誘うことになりました。
値動きの原因
そもそも、なぜこんなに激しい値動きをしたのでしょうか。
ユーロはスイスフランに対して2008年から下落を開始しました。
ユーロの下落はフランの高騰に繋がります。
そこでスイス国立銀行は2011年9月に1ユーロ1.2フランの上限を設けました。
ユーロがどれだけ下落しても、銀行が支えてくれるのでトレードが容易な環境だったのかは想像できるかと思います。
ところが、2015年1月15日、この上限が撤廃されたことを受け、スイスフランの買い注文が殺到し、相対的に他国の通貨が安くなることにより一瞬でスイスフランが急騰しました。
下図:スイスフランの急騰による、ユーロの急落
なぜ、このスイスフランショックで世界中のトレーダーが破産に追い込まれたのか。
賢明なトレーダーの方でしたら最悪な事態を想定し、各ポジションには損切りラインを設定しているかと思います。
以前の記事でも挙げましたが、海外FXであれば万が一の時はゼロカットシステムが発動するため、証拠金全てが消えるだけですが、国内FX会社はゼロカットシステムがなく、証拠金で不足が生じると追証が発生します。要は、証拠金が全て消えるだけでなく、借金を背負う可能性がある、ということです。
国内FX業者は追証という制度を採用しています。
通常は投資家の口座残高がマイナスになる手前で強制損切りが発動してポジションが決済されますが、為替の急騰・急落等が発生した際、システムが追い付かずマイナスになる可能性がります。
その際、証拠金以上のマイナスが発生した分については投資家の債務(=借金)になることです。
このスイスフランショックのような、相場が一瞬で変動した場合、システムがその処理に間に合わず、ロスカットを設定していても追い付かないことがあります。
つまり、想定していた損切りでは済まない事態が起こってしまったわけです。
「計算上だと強制ロスカットとなるのは1.14フランあたり。ところが、実際にロスカットされたのは1.04348フラン。30万通貨ほど持っていたため、合計673万円の損失になりました。口座残高がゼロになるだけでなく、317万円の『借金』が残りました」
相場の急騰・急落で資産を守るには?
国内FX業者は全て追証制度を採用しているため、損切りラインを設定していたとしても急な為替変動に対応できない可能性は考えられます。
しかし、だからと言って損切りラインを設定しないことはどのトレードにおいても無謀です。
上で引用したトレーダーは次のようにコメントしています。
「FX会社からはさっそく電話がきましたが、今はまだ払う気はありません。『1.14スイスフランで強制ロスカットされるから』と安心していたのに、1000pipsもすべって約定されるのはさすがにひどすぎる。訴訟も視野に弁護士と相談して、今後の方針を決めようと思っています」
このコメントができるのも、損切りラインを設定したからです。
損切り設定していなければ、仮にシステムが追い付かなかった事実があったとしても、それを受け入れた上でのトレードだと思われても仕方ないのかも知れません。
追証は嫌だ!そんなあなたに
入金した証拠金がゼロになるのは承知するけど、トレードによって債務を負うのは嫌だ。
そんなあなたにオススメなのが「海外FX」です。
海外FXではゼロカットシステムが一般的で、国内FX業者にある追証制度は基本的にありません。
つまり、為替が急騰・急落してシステムが追い付かなかったとしても、入金した証拠金以上にあなたが背負う借金などはない、ということです。
一般的に、証拠金が増えれば増えるほど、1回あたりのトレード金額は大きくなります。
追証制度があれば、トレード金額が増えることは万が一のとき借金として跳ね返ってくる可能性があることに繋がります。
それに対し、海外FXで採用されているゼロカットシステムなら、うっかりロスカット設定を忘れてしまっても、最悪証拠金がゼロになるだけで済みます。
これだけでも十分なメリットがある上に、海外FXでは様々な特典が用意されています。
国内FX業者と海外FX業者との比較
同じFXですが、国内と海外ではとらえ方が全く違うと感じています。
それぞれにメリット、デメリットはありますが、資産を大きく増やすなら海外FXを選択するべきだと考えます。
簡単ではありますが、海外FXと国内FXの比較表を掲載します。
※表の内容につきましては、業者によって異なります。
※あくまで一般的な内容としてのイメージですので、予めご了承ください。
比較項目 | 海外FX | 国内FX |
レバレッジ | ~3,000倍 | 25倍 |
ゼロカットシステム | あり | なし |
スプレッド | 広め | 狭い |
ボーナス | 口座開設ボーナス
入金ボーナス |
口座開設キャンペーン
スプレッド縮小キャンペーン |
スキャルピング | 許可 | 不許可 |
一般的な話ですが、国内FXではスキャルピングは原則禁止です。
例外的にヒロセ通商などがスキャルピングを許可していますが、サーバーに負荷がかかるため禁止にしている業者が多数を占めています。
私が口座を開設しているXM、Axiory、GemForex、Titanなどの海外FXではスキャルピング禁止という話は聞いたことがありません。
※スキャルピングとは数秒~数分程度のタイミングで売買を行うトレード手法。
重要なのは、今回のテーマであるゼロカットシステムの有無です。
システムが追い付かないほどの値動きは年間を通しても、基本的にありません。
ただ、あなたの資産を守るための策は講じておくべきだと考えます。
もちろん、海外FXは国内FXと比べて、資産の保全が万全なのかという部分において不安が全くないわけではありません。
ただ、毎年のように億トレーダーが登場しており、そのほとんどが海外FXを利用していることを踏まえると、海外口座だから、という理由で拒絶するほどのことでもないと考えます。
それぞれに一長一短はあります。
海外口座につきましては今後詳しく解説しますので、またご訪問頂けましたら幸いです。